■やっと終わりました、【カンタビレ】!
時々「これヤバイ!」と訂正をこっそり繰り返しながら(いや、アナウンスはしてましたもちろん!)、予定より大幅に延びましたが(プロットでは5話でした)何とか終わることが出来ました。
ここまで長くなったのは、ひとえに私がキャラ同士が仲良くなっていく過程が大好きだからだと思います。
ですが無事、終わることが出来て良かった…!
これも、暖かく更新を見守って下さった皆様のおかげです!
ルークに対して丁寧なメッセージやご感想を下さった方々も、本当に有り難うございます。
何と言っても、他の更新放ってましたから!
これからは他の更新にも腰を据えて取りかかれます。
訂正や修正はしていますが、今でも変なところが残っているかと思います。
書くことだけに一生懸命になりすぎて、話の筋も変なところがありましたら、コメントなどで突っ込んであげて下さい。モニターの向こう側で恥ずかしさのあまりに散々悶えた後、試行錯誤しながら訂正させて頂きます。
ご感想なども、いつでもいつまでもお待ちしております!
次からの本来書きたかった本編軸や番外編を書く際に、物凄く励みになりますので、よろしくお願いします。
■【カンタビレ】はルークが『カンタビレ』になるお話、つまり六神将ルークっていいな!という簡単な発想から自分の好きな要素を合わせていって、出来上がりました。
六神将ルークの場合、じゃあやっぱり『アッシュ』になるのかな、と考えた時、あのヴァン師匠が、わざわざレプリカの為に、特務師団なんて作ってくれるかな?と自問自答してみました。
私的に、特務師団はヴァン師匠の、オリジナルルークへのご機嫌取りだったんじゃないかなあと思っています。
そういう訳で一秒くらいで、まあ、作らないんじゃないかな、と答えが出ましたので、ではどうする、と考えまして、そういえば第六師団が余ってるじゃないか、と思い出しました。
私はゲームをしている時から、カンタビレは死んでいると思ってました。普通、あれだけオールドラント中が大騒ぎになったら、幾ら何でもダアトに戻るか、または表舞台に出てくるんじゃないかと思ったんです。でも出てこないので、じゃあこれは死んでるなと。(ゲーム制作上のアレコレは考えない方向で)
そして第六師団に関しては、やっぱり左遷した人間に8千人はやり過ぎだろう、と思ったのと、一万人以上のレプリカ情報を得るとしたら、そしてその場合死ぬことがあっても誤魔化せるとしたら、やはり教団内かなと思いました。
一万人以上の中にはもちろん教団に属さない人たちも含まれていると思いますが(ホドの住民とか、ベルケンドの研究所のアレとか…)、ゲーム終盤でしか突然死が問題になってないということは、そんなに表だってレプリカ情報引っこ抜いてはいないだろうと。
そしてロニール雪山へ左遷の話は、確かゲーム中、ケテルブルグで聞けた話から、カンタビレに安直に結びつけました。
よし、この流れで行こう、とここで考えるのは終了していました。
実は、最初は【カンタビレ】のメインである逆行の部分はなかったのです。
六神将ルークネタとは別に、子アッシュと年上ルークっていいな!という萌えもありました。その設定の場合、やっぱりルークは逆行(しかも体ごと)だなあと。
そして色々と話の流れを考えるうちに、これは最後に別れたルークが六神将になって再会すると更に(私的に)萌えだ!ということに気付いて、二つの話が一つにくっついたのでした。
レプリカ作成時の突発的事故は、脱出の際、ルークが切っていたケーブルが原因です。
御者に髪飾りを渡すシーンは、ベタではありますが本編と掛けています。(ベタとか王道大好きなのです)
ベルケンドのお城の話は、ゲーム中、ケテルブルグの迷路でのフェイスチャットから。
そして結局、ガイと子アッシュに対してルークは同じことを言っています。…というより、正しくは言わせたのは私なのですが…
私にとってこのゲームは、いつもキャラ達の言葉が足りなくて、毎回「あともう一声お願いします!」という気持ちでした。
それが出ているシーンなのかも知れません。
じゃあ、これで行くか!となり、2007年1月くらいから書き始めた訳ですが、ここで最大の難関が。
『ファンダム Vol.2』でカンタビレが出るではないですか!
一応原作に忠実に、とまではいいませんが、出来れば雰囲気は壊したくないと思っていますので、この『ファンダム』次第ではタイトル改名や話の練り直しをする覚悟で、発売日を待っていたのですが。
たしか、夏コミ原稿で時間がないのに、確認したいが為にプレイして、途中ミニゲームに目移りして本来の目的を忘れそうになったり…いやそれはどうでもよくて。
心配したほど話はズレなくて、何とかなりそうでした。
……カンタビレが生きてるっぽいことを除けば……!
(それ根本的なところです!)
そこはまあ、仕方がありませんので。
元々捏造が激しい話ではありますし、ダアトから離れたところでカンタビレはあっさりと殺されてしまうこととなりました。
ですが、エピローグの終わりの方は完全に書き直しです。
元々書いていた(本編終わってないのに!)シーンは、子アッシュとケセドニアで別れたルークが、今度は『レプリカルーク』の命を守るために、初めてヴァンの前に立ち一対一で静かなる攻防というか、そんなのを行う予定だったのです。
こんな感じで。
***
「レプリカルークを守りたくば、神託の盾に所属し、私の手足となって貰おうか。
お前がどこから来て何を知っているかなどどは問わぬ。我が一族と同じ色をする髪と瞳のことも。ただ、神託の盾では、――そうだな、カンタビレと名乗るがいい。ちょうど末席が空いている」
このために空けていた訳ではないがな、と嘲笑(わら)うヴァン師匠の真意は判らないけれど。
「――はい」
暫くは、ここで使っていた名前とも、お別れだ。
俺がどんな場所に行っても、俺でいられるように。
ルークは、祈っていてくれるだろうか。
「――お前に名前をやるよ。ルチルっていう、とても綺麗な宝石の名前だ」
***
でも今よく考えたら、レプリカまだ出来てないですよ、多分。
まあ、それはおいておいて。
こうしてルークは乖離で消えるのではなくて、レプリカルークの為にオリジナルルークの前から姿を消すのでした。
……という設定は、実は最後まで残すかどうかで迷いました。
が。
これはオリジナルルークとレプリカルークの仲が、大変、非常に、マズイ!ガイの復讐以上に殺伐としてそうだ!
や、
あれ、こうなるとアシュルクルク?
……ムリムリムリムリ!憧れるけれどこれ以上キャラが絡むと私の脳ではとても処理出来ない!
(今の設定でも他のキャラクターが放置される可能性が高い)
など、その他色々あって、この設定は今回は流すことになりました。
残念。
でも、今回のエピローグの終わり方も、個人的には気に入っています。
…後は、ルークは何故過去に来られたのか、とか誰がエピローグの金色の海で歌っていたのか、とかそういうまだ残っている謎みたいな部分につきましては、今後の更新で書いていきます。
次は一応タイトルを【トリロジー】に変えようと思っています。
英語表記の方が格好良さそうですね。
最後に。
【カンタビレ】には、自分で設定した二つの縛りがありました。
必ずルーク視点は一人称(話し言葉)であること、そして誰も『ルチル』という名前を呼ばないこと。
ルーク視点の一人称というのは、結構難しかったです。
ルークは難しい言葉をもちろん知ってますが、ジェイドのように日常では使わないので、その辺とか。
名前の方は、設定上偽名は必要でしたが、やっぱりルークはルークと呼ばれてて欲しいかなあと…という感じで、表記に抵抗があったのでした。
そんなところです。
物凄く長くなりました……!
ここまで読んで下さった方!本当に有り難うございますー!